社会学英語論文ワークショップ Workshop for writing sociology paper in English
概要
趣旨
研究成果を国際的に発信するうえで、多くの読者をもつ英文ジャーナルに論文を掲載することは有効な手段の一つです。論文を掲載するためには、問いや方法の適切さもさることながら、これまでの先行研究(literature)の前提を踏まえたうえで、どのように先行研究に貢献するのかといった「パッケージング」も重要となります。しかしながら、国際的な研究動向を前提としない場での研究発表では、必ずしもこうした点について有効な指摘を得られるとは限りません。
そこで本ワークショップでは、社会学分野において英文国際誌への論文投稿を検討している研究者を対象に、研究のブラッシュアップを図ることを目的とします。分野としては、社会学、あるいはその近接分野の経験的研究を扱うものとします。英文国際誌への論文投稿を前提とした議論に慣れることで、論文掲載にとって必要となる考え方を共有するというのが、ワークショップのもう一つのねらいです。
進め方
毎回、発表者1名に対して、その発表者が扱うテーマや方法に近い英語論文の執筆経験を持つコメンテーターを1名準備します。コメンテーターを決めるに当たっては、発表者のご希望等も聞きながら決めたいと思います。 発表者は、報告タイトルとアブストラクト(200 words前後)を事前に共有し、報告の1週間前には、コメンテーターとオーガナイザーにフルペーパーを共有します。このときのフルペーパーは途中経過のもので構いません。
ワークショップ当日は、まず発表者が20分以内で(スライドを使って)論文内容について報告します。この報告については、参加者は事前に発表者の論文を読んでいるわけではないという前提です。 発表後、コメンテーターが15〜20分間程度コメントを行います。コメンテーターは事前に原稿を読んだうえで、論文内容をより良くするためのコメントを行います。その後、全体での議論に移ります。
Zoomなどを使ったオンライン形式で行います。発表者とコメンテーターの都合に合わせて、おおむね1〜2ヶ月に1回程度を予定しています。1回あたりの時間は、報告1件につき1時間を見込んでいます。
ご参加希望の方
オーガナイザーまでご連絡ください。
五十嵐彰(大阪大学)igarashi.a.hus[at]osaka-u.ac.jp
麦山亮太(学習院大学)ryota.mugiyama[at]gakushuin.ac.jp
運営指針
本ワークショップは、参加者どうしが、ときに批判的であっても前向きでサポーティブなフィードバックを交わせる場であることを目指しています。そのためには、参加者全員が安心して参加できる環境が前提となります。これを実現するため、下記の指針を設けます。この指針は、ワークショップ本体に加え、ワークショップに付随する連絡やSlack上でのやり取りなどにおいても適用されます。
- 差別・ハラスメントの禁止 性別、性自認、性表現、性的指向、年齢、国籍・出身、宗教、障害の有無、研究上の立場(学生・教員など)その他の属性にもとづく差別的な言動、セクシュアル・ハラスメント、アカデミック・ハラスメントを認めない。
- 権力関係への配慮 報告者とコメンテーターの間には研究上・キャリア上の非対称な関係がありうることを踏まえ、その関係を利用した圧力や意見の押し付け、高圧的な言動を行わない。
- 言動の指摘への対処 もし、自身の言動が差別的・ハラスメント的だと指摘された場合は、直ちに真摯に受け止め、改めるよう努める。
- 発言権の平等 発言する権利、およびその発言に耳を傾けてもらう権利は、参加者全員が平等に有する。
ハラスメントや差別的言動を受けた、あるいは目撃した、といったようなワークショップへの参加に支障を生じる問題に遭遇した場合は、いずれかのオーガナイザーまでご連絡ください。相談内容は関係者以外に共有せず、相談者の意向を尊重しつつ、厳格に対応します。
次回開催予定
第4回
日時 2026-09-21 (Mon) 13:00–14:00
発表者 松宮慎治(城西大学)
タイトル After Universal Access: The Managed Contraction of Japan’s Private-Led Higher Education System
コメンテーター 米澤彰純(東北大学)
開催記録
第3回
日時 2026-07-29 (Wed) 15:00–17:10
発表者 中尾走(愛媛大学)
タイトル Do Survey Incentives Improve Data Quality? Separating Behavioral and Compositional Channels with Linked Administrative Records
コメンテーター 三輪洋文(学習院大学)
発表者 キムテウン(早稲田大学)
タイトル Changes in Housework Time among Older Women through the Lens of Employment Changes: A Focus on South Korea
コメンテーター 麦山亮太(学習院大学)
第2回
日時 2026-06-26 (Fri) 9:00–11:10
発表者 森川ゆり子(東京大学)
タイトル When Does Negotiation Backfire? The Ceiling of Legitimacy in Wage Negotiation
コメンテーター 麦山亮太(学習院大学)
発表者 謝伊琳(東京大学)
タイトル Unequal Pathways to Digital Skills: School and Family Socioeconomic Backgrounds Across the Digital Skill Distribution in Japan
コメンテーター 麦山亮太(学習院大学)
第1回
日時 2026-05-13 (Wed) 9:00–10:00
発表者 齋藤遼介(大阪大学)
タイトル Robust Estimation of the Ranges of Means, Mean Differences, and Causal Effects Accounting for Satisficing Responses through Randomization of Response Options
コメンテーター 五十嵐彰(大阪大学)